政治 国会の宿題 消費税以外にも山ほどある
毎日小学生新聞 2012年05月27日
◇毎日新聞論説委員・与良正男
このところ政治のニュースといえば、消費税率を引き上げる法案が成立するかどうかという話が中心です。消費増税に反対している民主党の小沢一郎元代表と野田佳彦総理大臣(首相)が近く会うという話も大きなニュースになりました。
消費増税はみなさんの暮らしに直結する話ですから、大きなニュースになるのは当たり前だと思います。でも、国会が決めなくてはならない課題は、他にも山ほどあるのです。
例えば、今年度の予算は成立しましたが、さまざまな政策を実行するためのお金をどうするか。税金だけでは足りないから、今年度もたくさん赤字国債というものを発行して国が借金をすることになっていますが、「国債を発行しても構わないですよ」と認める法案は、間もなく6月になるというのに野党の反対で成立していません。
今までの原子力安全・保安院に代わって原子力発電所の安全をチェックし、規制する新しい組織を作るという法案もまだ未成立です。民主党は野党の自民党の考えを大幅に取り入れて、与野党の考えはほとんど一致しているにもかかわらず、なぜか後回しになってしまっています。
「1票の格差」という言葉はみなさんも聞いたことがあるでしょう。衆院選の小選挙区は今、全国で300選挙区あります。でも、選挙区によって議員一人当たりの有権者数が大きく違ってきています。「これは不平等だ」と最高裁判所から指摘されて、次の衆院選までに格差を解消しないといけないと多くの国会議員も分かっているはずなのに、これもなかなか進まない。
一つ一つ解決していくことが国会の仕事だと思います。みなさんは夏休みの宿題を「後でいいや」とほうっておくと、休みが終わるまぎわになって苦労した経験はありませんか。何ごとも先送りはしない方がいいのです。(毎日新聞)
==============
野田総理大臣が民主党内の一議員と会談することがどうして大きなニュースになるのでしょうか。このようなことはニュースにしない方がいいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿