文部科学省は1日、高校を2年~2年半程度で卒業できる「早期卒業制度」を導入する方針を固めた。成績が一定以上の生徒を対象とし、大学進学を前提とする。優秀な高校生が早く大学に進める環境を整え、国際社会で活躍できる人材の育成を促す狙いがある。
導入のため、高校の修業年限を「3年」と定めた学校教育法の改正をめざす。これにより、例えば高校を2年で卒業して大学に「飛び入学」したり、2年半で卒業して秋入学が主流の海外の大学に進学したりすることが可能になる。また、東京大など国内の大学でも秋入学への移行が検討されているが、デメリットとして挙げられている春卒業と秋入学の半年間のずれの解消にもつながる。
「飛び入学」は、1997年の学校教育法施行規則改正で認められ、98年度に千葉大が初めて導入。名城大、昭和女子大、成城大、エリザベト音楽大、会津大が続き、現在は6大学が受け入れているが、文科省によると、今年度までに飛び入学したのは計101人にとどまる。現行制度では、飛び入学者は「高校中退」扱いで、大学を中退すると最終学歴が「中学卒業」になることが、敬遠される要因と指摘されている。文科省は、高校在学が3年に満たなくても「高校卒業」と認めることで、飛び入学の希望者や受け入れる大学が増えると見通す。
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