中国外匯交易中心(外国為替取引センター)は29日、6月1日から上海と東京の取引市場で人民元と日本円との直接交換をスタートすると発表した。これは中日二国間の貿易や投資における両通貨の利用を促進し、取引にかかる両替コストを引き下げるというだけでなく、人民元の国際化が必然的に経る段階でもあり、人民元国際化に向けた有効な手段でもある。中日双方は直接交換が相互にとって利益となる成果をもたらし、両国の金融界に新たな業務の成長点を提供し、両通貨の国際的地位を上昇させるものと期待を寄せる。
外に向けて広がる通貨の多様化は、通貨の国際化の基礎であり、中国金融機関の対外発展ニーズにとってプラスになることだ。中国経済は現在、敏感で重要な時期を迎えている。人民元と日本円との直接交換の実現からわかることは、中国が発展の構想や改革ルートを一層押し広げ、経済の基礎である市場環境や市場の条件を一層拡大しており、人民元の最終的な国際化に向けてプラットフォームをうち立てつつあるということだ。
当然のことながら、中国は直接交換がもたらすリスクやデメリットも考えなくてはならない。とりわけ世界的な金融リスクが増大し、広がる時期にあって、より理性的に情況を評価し、合理的にタイミングをつかむ必要がある。中国は日本円の資質や国際的地位について理性的に考える必要がある。国際準備通貨の取引における日本円の影響力は低下しつつあり、ここから取引通貨の種類を拡大するにあたっては数量の設定を考える必要があり、通貨の基礎的な情況や市場の情況の変化も考える必要があるとの警告が読みとれる。
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