2012年6月9日土曜日

老化たんぱく質C1qを阪大が特定した

体の筋肉が衰えるなどの老化を引き起こす物質を大阪大学の研究グループが特定し、動脈硬化など老化にともなっておきるさまざまな病気の治療につながる可能性があると注目されています。 この研究を行ったのは、大阪大学の小室一成教授らの研究グループです。 研究グループでは、マウスの血液中にある「C1q」と呼ばれるタンパク質が、年をとるにしたがって増えることに注目しました。 そして、若いマウスの足にC1qを注入したところ、筋肉の繊維化が進み筋力が衰えるなどの老化を引き起こすことが確認できたということです。 また、年老いたマウスからC1qを無くしてしまうと筋肉の細胞が再生され、若いマウスのように繊維化した部分が少なくなることも確認されました。 
これまでC1qは、体内に侵入した細菌などを殺す免疫に関係していることは知られていましたが、老化を引き起こす働きがあるとわかったのは今回が初めてです。 小室教授は「『C1q』は心不全や動脈硬化など、老化にともなっておきるさまざまな病気に関係している可能性がある。免疫でも重要な役割を果たしているため、無くせば良いというものではないが、この物質の働きがさらに分かれば、老化に伴うさまざまな病気を治療できる かもしれない」と話しています。 

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